まるさんの記憶をたどる旅

子供から最近まで記憶と思いを辿るブログ

男たちの温泉挽歌

あれはたしか、10年以上前のことだ、上司がみんなで温泉に行こうと言い出した

 

私は上司との関係も良好だったので「いいですね!」とOKし近場の蒲郡温泉に上司と同僚7人程で繰り出した。

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温泉に入り、飲んでから酔いつぶれた後輩の菊穴に菊を活けたりしながら飲んでいたのでそれなりに楽しかったのだが、帰り際に「やっぱり宴会コンパニオン欲しいね」

みたいな話になり「今から1年間5000円づつ積み立てて1年後にコンパニオン呼ぼうぜ!」とみんなで計画した。

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こんなイメージ(笑)

 

そして時はながれ1年後、その時はやってきた

我々は場所を三重県は鳥羽に変えそのときを向かえようとしていた

旅館に着き、温泉に入り部屋に向かった。

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エレベーターを降りると長い廊下の中ほどに我々の部屋があるのだが

部屋の前あたりに女性が立っている

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廊下の先にいるのは2人だ、我々は7人いる。

さらに近づくとわかったことがある

ボディコンなのだ

さらに近くにいくとまた分かったことがある

ボディコンはなんとヒョウ柄

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かつ、女性は若くない

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何かの勘違いであってほしいそんな一同の願いも空しく彼女たちは

「ようこそ、今日はお呼び頂きありがとうございます」

と我々を招き入れ宴が始まった

 

この落差( ;∀;)、この落差( ;∀;)

 

最終的にこの宴は序盤から普段の倍のペースで飲み落差に対するヤケ飲みの宴になった。

薄れ行く意識のなかでこんなことを思った

「神様おるんか?俺、なんかしましたか?」

 

 

エースコインってお菓子昔一回だけ食べた。 真冬に外で、段ボールで寒さをしのいで食べた。親は完全な人格者じゃないってこと

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このあいだスーパーに行ったら「エースコイン」が売っていた。

このお菓子は60年前からあるらしい。生存競争の激しいお菓子業界でレギュラーの座を勝ち取った猛者である。実績は十分だ。

 

私は自他ともに認めるお菓子好きであるが「エースコイン」を口にしたのは約30年前

かなり昔のことだったように思う。

 

鍵っ子、カギがない

私の家庭は早々に両親が離婚したために私は幼稚園から鍵っ子だった。

そう、良くいえばパイオニアである。先駆者である。

メリットなど何もなかったが

 

あれはたしか小学校2年くらいだった気がする

私はカギを家の中に忘れたまま学校に行ってしまい自宅に入ることがままならなくなってしまった。

鍵っ子も2年目3年目を迎えていたのでパニックに陥ることはなかったが、いかんせんやばいなと思った。

なぜなら外は真冬だったからである

 

それでも母親が夕方6時には帰ってくるかなと思いつつ5時くらいからベランダに寝転んでいた。

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団地のベランダに寝転んで待っていた。

しかし、6時を過ぎてもまだ母は帰宅しない

日が落ち寒風は鋭さを増して吹込んだ

もうじき帰ってくるはず

もうじき帰ってくるはず

7時になった。空腹も限界に達したポケットには200円入っていた

近所のスーパーに行き、なるべく量のあるお菓子を探した

それが「エースコイン」だった。100円でエースコインをもう100円で缶コーヒーを購入した。

風から身を守るために段ボールを拾ってきた

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団地のベランダで段ボールにくるまり缶コーヒーを飲んだ。

そしてエースコインを食べた。

30年経っても思い出す。あの惨めさ

 

エースコインは少しづつ食べた 空腹を感じたら少しつまむ といったように

まるで遭難者だった。

 

時間は定かではないが母が帰ってきた2,3時間の待ち時間はその何倍もの時間に感じられた。

親だって人間である。完璧な人間が存在しないように完璧な親もまた存在しない。

私はカギを忘れ、ベランダで待っていたことを母に告げた

母は最初に私にこう言った

「あんた、買い食いなんてしなかっただろうね」

幼稚園の頃飴を買い食いした時酷く叱られたことがあってその瞬間とっさに

「うん、してない。」と嘘をついた。

 

私は母から「寒かったでしょー、なんか買って食べた?」

という一言あればそれでよかった。

段ボールにくるまって寝たことも楽しい思い出になったと思う

子供心にショックだった。すごく傷ついた。

 

でも親の年に近くなった今、思う。

人間は完璧じゃない

親だって完璧じゃない

完璧じゃない人間が痛い思いで自分を産んでくれた

完璧じゃない人間がそれでも必死で自分を育ててくれた

それだけでも大変なことだったと思う

 

少しづつ 少しづつ

許せない事を今、許したり

感謝できなかったことに対して今、感謝できるようになればなと思う。

 

 

 

 

 

 

2016花火大会 蒲郡花火 遠州袋井の花火大会

7月31日に愛知県蒲郡の花火大会、8月6日に静岡県の袋井で行われた遠州袋井の花火大会に行ってきました。

 

蒲郡花火大会

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打ち上げポイントが見ているとこからかなり近く、木などの遮蔽物がないためとても見やすい花火大会でした。名古屋方面から乗り換えなしでいけるのもポイント高いですね!

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豊田おいでんの花火や岐阜長良川の花火より人出は少ないので混み過ぎの花火大会が無理という方は2017年ぜひ行ってみて下さい!!

 

遠州袋井の花火大会

名古屋からだと浜松まで新幹線で約40分浜松から袋井まで約20分で行けます

全国から花火職人が集うコンテスト的要素もある花火大会

基本的には4000円の有料席で見るのがいいです。無料で見るにはあまりスペースがありません。今回はたまたま無料でいい席を確保できました!

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地元袋井のボランティアの方も優しくて袋井一体となってのウェルカム感か素晴らしい花火大会でした。

 

 

電話でオペレーターさんに耳鼻咽喉科に行ってくださいと冷静に2回言われた日

普段、耳鼻咽喉科に掛かる方はあまりいないような気はする。

私の周りには少ない。

 

これは数少ない私と耳鼻咽喉科の接点である。

 

私は10年程前 飲食店で働いていたので店内のあらゆるトラブルを解決する責任があったわけだが、たまにあるのが 魚の骨が喉に刺さり取れないという客からのクレームだった。

この場合水を持って行って、「大丈夫ですか?」などと声をかければだいたい丸く収まるのであるが、事件が起きたその日は客がかなりごねるので瞬時に次の一手を出さなければならなくなった。

 

「わかりました お客様。 それではいまから向かうことのできる病院を調べてまいります、お待ちください」

日曜日の夜に小魚の骨を除去してくれる医療機関を探すことになった

当時はまだインターネットがそこまで便利ではなく電話で市の緊急医療問い合わせセンターみたいなところに電話をかけて症状にあった病院を紹介してもらうことになる

 

プルルルルル プルルルルル プルルルルル

 

ガチャ 「はい 名古屋市 緊急なんちゃらセンターです。」

 

まる「すみません、魚の骨が喉に刺さって取れなくて痛いんですが、今の時間ですとどの病院に行けばいいですか?」

 

オペレーターのおばさん

「はい、魚の骨が喉にささってるんですね、その場合は耳鼻咽喉科の診療区分になります。現在夜間診療を受け付けているのは〇〇区の✖✖医院になります。」

 

まる

「わかりました。ありがとうございました」

 

同じ市とはいえ車で30分くらいはかかりそうだ。

 

まる

「お客様、たいへんお待たせいたしました。喉の診療は耳鼻咽喉科の医師に診てもらう必要があるので〇〇区の✖✖医院までいきましょう。わたしが車を運転します。」

 

もちろん、できればこんなしょうもない案件で責任者が現場を離れるのは耐えがたい

できれば「あ、それならもういいです。と言ってほしい」

 

喉骨の客

「あ、そんならもう大丈夫です。いまご飯でちょうどとれたところです」

まる

「左様でございますか!!それはよかった!!」

 

多分最初から大したことはなかったのだろう

ここで双方の「めんどくさい」という理由により、めでたくこの事案は解決を迎えた

 

 

それから2時間後

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血まみれになったバイトの女子Kが私の前に現れてこういった

「店長 ボールペンが鼻に刺さった!!」

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なんやねん・・・それ・・・

 

なかなかの量の鼻血である。

ダメージはさっきの喉骨の客より大きい

話を聞くとドアを下敷き替わりにしてメモを書いていたところ急にドアが開き書いていたボールペンがそのまま鼻にささったらしい。

つまり、ドアが開くエネルギーがそのまま鼻に伝わったという身の毛もよだつ話である。

 

わたしは 笑い、同情、めんどくささ、かわいそうだなという良心、笑い、忙しいのになぁという思い、笑い、笑い などの様々な感情を胸に秘め再び電話の前に立った。

そう名古屋市 緊急なんちゃらセンターに電話する為である

 

プルルルルル プルルルルル ガチャ

「はい、こちら名古屋市 緊急なんちゃらセンターです。」

まる

「すみません、鼻にボールペンが刺さって鼻血が出てる患者がいるのですが、どちらで診てもらえますか?」

オペレーターのおばさん

「はい、復唱しますね、鼻にボールペンが刺さった。ということでよろしいですね?」

まる

「間違いありません」

オペレーターのおばさん

「はい、それではお調べします、少しお待ちください」

「チャーララーチャララチャーラーラー(保留音)」

「もしもし、お待たせいたしました 鼻のケガとなりますので耳鼻咽喉科を受信して下さい。現在夜間診療を受け付けているのは〇〇区の✖✖医院になります。」

まる

「わかりました、ご丁寧にありがとうございます」

 

まる

一緒なんだ!!魚の骨もボールペンも!!!

私の心の中を駆け巡った 驚き 笑い  めんどくさいという思い 笑い 笑い 笑い

 

まる

「おいK!!今診療してくれるの〇〇区の✖✖医院だけだって!!いく?」

K

「・・・・・・・・・」

「めんどくさいからいいや・・・」

 

ここで双方の「めんどくさい」という理由により、めでたくこの事案は解決を迎えた

 

めんどくさいは意外と世界をまろやかにする

 

アンパンマンマーチに込められたやなせたかしさんの思い。本気は人の心を動かす

アンパンマンの主題歌であるアンパンマンのマーチ」はアンパンマンの作者である やなせたかし氏が作詞を手懸けている。

なんのためにうまれて
なにをしていきるのか

答えられないなんて
そんなのはいやだ!

なにが君の幸せ
何をしてよろこぶ

わからないままおわる
そんなのはいやだ

この哲学的な歌詞は当初、かなり反対意見があったらしいがやなせたかしさんは
「子供は大人が考えているよりずっと賢い、大人が子供の賢さを侮って適当な歌詞をつけたとしても子供は必ず気が付く。だから私は私の本気をこの歌詞にぶつける、大人が本気で気持ちを込めれば子供はきっと何かを感じてくれる。」

いつからか人に本気で何かを伝えるなんてことができなくなっていた。

この人にはこんな感じでいいだろう

考え方が違うから本気になってもしょうがないと思っている

それはそれで正しい部分もあるかもしれないが、本気にならない事を続けていると自分の本気がいったい何なのかすらわからなくなる。

今、自分が本気になれる事、大切にしましょう