桜の落ちる速さー秒速5センチメートルー ラブストーリーが切ない理由
「ねえ、桜の花びらが落ちる速さって秒速5センチメートルなんだって」
この少女の言葉でこの物語でストーリーは幕を開ける
もちろん 新海誠 監督作品 「秒速5センチメートル」の冒頭のシーンである。
ジブリ作品と同じくらい有名なので細かい説明は割愛させていただくが
あかりとタカキという二人の小学生の話から始まる
小学生せいでありながら一緒に登下校なんかしちゃったりする二人
だが、あかりは中学入学を前に東京から茨城へ転校する、手紙で文通しながらいちゃいちゃする二人だったが今度はタカキが高校になる直前種子島に転校することになった。
種子島に行く前に一度だけ会いそこでまたイチャイチャしたのち再開を誓い合う
そのあとタカキの高校のシーンが描かれているが完全な抜け殻である。
そして、物語のクライマックスで大人になった二人は全く無関係になっていた!!!今付き合っている彼と婚約しちゃったり、彼女とうまくいかず別れたりしながら過去の恋を思い出したりしている。
ここがリアルなのだ
現実ってそうなんですよ、昔の思いを引きずって偶然運命の再開をした二人が
再び恋におちて結婚するとかハリウッド映画とか月9ドラマみたいなことはないんですよ。
おれだって未練タラタラだったAちゃんと再開して再び燃えるような恋に落ちたかった
でも現実はそうじゃないんです。会えないんですよ
ストーカーでもしない限りね
ちなににこの現在の生活をしながら過去の恋を振り返るシーンで山崎まさよしの
『One more time, One more chance』が流れます(号泣)
ところがどっこいそこは「映像作品」ラストシーン桜の咲く踏切(最初のシーンで二人が仲良くあるいた場所)で偶然ふたりはすれ違います。ハッとしてふりむくタカキ、通過した電車の向こう側にあかりは
いませんでした。(泣)
イエモンの「JAM」が流れてきそうですけど
ここで「秒速5センチメートル」はエンディングになります
たとえば一人の人と付き合ってたとして3年付き合って2年と半年くらいは楽しい期間なわけですよね?
ただラブソングで「昨日あなたと朝から買い物いってご飯食べて夜エッチして一日凄い楽しかった」なんて曲がヒットすることはないわけですよ。
共感はできますよね?あ、それって楽しいよねって
でも「あなたと買い物いってご飯食べて夜エッチしたあの日はもう二度と来ない」
とかだと「あぁー 切ない、それって凄い切ないよね」ってキュンとなりますよね?
人間、別れの時に感情が動いて途中がどんなに最高でもやっぱ最後は最悪なわけですよ感情の振れ具合はそこが一番大きいんですよね
だから感情が一番揺さぶられた別れの瞬間を思い起こさせるラブストーリーはズドンとくるんでしょうね
「いつでもーさぁがしているよぉーどっかにきぃみぃの姿を」
確かにいつでもさがしてたわ(笑)