液晶テレビの雄シャープの落日 日本人はもう貴族階級ではいられない 変わりゆく世界
沈まない太陽が無いように 収穫の秋もやがて冬となる
マンチェスターユナイテッドの黄金期を支えたファギーベイブス
ガリー・ネヴィル
サー・アレックスファーガソンの退任と共にマンチェスターユナイテッドの黄金期も終わりを告げた。
今日は日本が誇る液晶パネルの雄 シャープの話から始まる
我が家のテレビはシャープのアクオスである。もう購入して5年程になるが不満も故障もない。素晴らしいテレビである。
さて、このシャープだが台湾のホンハイという会社の傘下に入った
別段驚きはない。「ああ、やっぱり、、、」という感じである
読者の皆様もだいたい同じ感想をお持ちではないだろうか
過去の映像をテレビでみると日本人にとって「テレビ」がいかに生活と密接に関わっていたか垣間見える。テレビの創成期には一台のテレビに10人ほどが集まって力道山をみていたらしいし、私が子供のころでも好きなテレビの時間には家族が集まって見ていた
過去に遡るほどテレビは大きく、重く、値段が高くなり
昭和のテレビはまるで家宝のような存在であった。
私が28くらいの時に購入したアクオスは 39800円ほどだったろうか
私の脳裏に一つの疑問がよぎった
「なんでこんなに安いのだろう?」
品質はいい。安かろう悪かろうではないのだ
答えは一つだった。需要より供給がはるかに上回っているのである。
そんなしょっちゅう買い替えない物を大量生産し、余らせ価格を下げている
会社全体の事業としてはバカの私にもわかるダメっぷりである。
2000億円とも言われる赤字の原因はテレビなどの液晶、家電、太陽光パネルの売り上げが不振だったためである。
行きついたのは倒産ではなく海外企業による買収であった
技術はある1流企業である、当然倒産前に買収という選択肢は出てくるのだが
その相手が台湾の企業である。アメリカでも中国でもない、台湾である
日本は経済大国と言われていた。私が子供の頃日本の上にはアメリカしかいなかった
しかし、今は違う 経済の規模は伸びなやんでいる、反対に中国や台湾、東南アジア、インドが凄い勢いで経済成長を遂げている
私は自分が生まれた美しく豊かな日本を誇りに思っている
しかし、その豊かさを17世紀のヨーロッパの貴族のように自分達に与えられた特権と思う時期はもう終わりである。
これからの時代、日本人というだけで何かが保証されているという考えは間違いであるのだ。
沈まない太陽が無いように、収穫の秋は終わりを告げる
夜が、さらに冬が来るのだ
ただ、春の来ない冬はないし、明けない夜もない
私は春を呼びたい。