映画 Jersey boys(ジャージーボーイズ) の話
先日、仕事の合間に映画の話題になった。私は映画をあまり見る方ではない。どうも2時間という時間集中してストーリーのある世界に入り込む ということができない性質らしい。通知表にもまるくんはもっと落ち着きましょうと書かれたことが当然ある。
だがそんな私にも好きな映画はある。その一つがジャージーボーイズである
この映画はフィクションではなく実話を元にしたドキュメンタリー映画でもある
見てください上のほうのコピー「夢、栄光と挫折ーそれでも僕らは歌い続ける」
ニュージャージー州のペルヴィルはイタリア移民が集まる街。16歳のフランキー(ジョン・ロイド・ヤング)は、奇跡の歌声の持ち主だけれど、この街で歌手としての成功を望んでも術がありません。
せこい犯罪に手を染めていたトミー(ヴィンセント・ピアッツァ)とニック(マイケル・ロメンダ)のバンド仲間になったフランキー。やがて3人は若くして成功していたボブ(エリック・バーゲン)と出会い、フランキー、トミー、ニック、ボブはザ・フォー・シーズンズとしての活動を開始します。バックコーラスの仕事から始め、「シェリー」のヒットでスターへ。しかし、成功を手にした彼らの歯車は狂い始め、やがて転落していくのです。
簡単に説明すると、歌手としての才能があるにも関わらずフランキーはいまいち売れなかった。しかし、悪友であるトミーが持ち前の強引さやずるがしこさを発揮することでフランキーの才能が認知されバンドは徐々に売れていく。そしてラジオで曲が紹介され始めると一気にブレイクを果たし4人はスター街道を歩むことになる。
フランキーは憧れの女性と結婚し、娘も生まれアメリカンドリームを体現することになる。人生の絶頂にいた
そんな順風満帆の日々だったがある日突然バンドのマネジメント担当のトミーの元に借金取りが来る。ここで全員唖然。トミーのやつしょうがねえな、みたいな空気だったがよくよく聞いてみるとバンドの金をカジノで溶かしていたらしい。
加山雄三といい小室哲哉といいミュージシャンと借金は運命共同体のようだ
ところがここで予想もしない事態が起こる。
フランキーがトミーの借金をバンドで肩代わりして30年ローンで返済するといいだしたのだ。他のメンバーは必死で止めたがフランキーは「トミーがいなければ今の自分は無かった」といい結局バンドで肩代わりすることになる。
フォー・シーズンズは来る日も来る日もライブハウスを回りつづけフランキーは家に帰る事もままならなくなる。当然家族と過ごす時間は減り奥さん、子供とも距離は空いていくばかりだった。
そんな生活が何年も続くが、とうとう借金を完済することができた。しかし、思春期をむかえた娘は無断外泊を繰り返しあまり家に帰らなくなる。フランキーは娘と腹を割って話し合うことにした。
そしてその甲斐あって娘は「うん、もう心配かけない。無断外泊もしない」
フランキーは愛が通じたんだ、と思いホッとする。
ところがその数日後 娘はドラッグの過剰摂取で彼氏の部屋で遺体となって発見される
借金よりも深いレベルの絶望。フランキーは抜け殻のようになる
歌うこともままならない日々、そんなある日作曲担当のボブが新曲をフランキーの元に持ってくる。
ボブ「新曲もってきた、とりあえず歌え。」
フランキー「いやいや、これラブソングやん、こんなん今無理やわ」
ボブ「まぁでも今回のヤツは新しい感じで自信あるし、お前もあんまり思いつめすぎたら体に悪い、とりあえずなんかやったほうがええ」
と言われフランキーは再び歌うことにそして出来上がったのがこの曲
電車で見てる方ごめんなさいね
そう、「君の瞳に恋してる」なんです。
フランキーはこの歌をどんな気持ちで歌ったのか、それは描かれていない。
ただ、どんなことがあっても、どんな逆境でもそれをこらえ、乗り越えていく人間の強さ。ジャージーボーイズはそんな人間の力が描かれている名作である。